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五輪のアルペンは、最も予想が困難だ。予想すること自体が、無意味だとさえ言える。

ひとつの旗門を失敗するだけで、一流選手でも10番ほど順位を落としかねない。もともとアルペンスキーは、一発勝負で誰が一番早く滑って下りてくるかなんて、予測し得ない競技なのだ。

五輪となると、さらに予想が難しい。五輪では各国の出場選手数に制限があるため、一部の強豪国以外に属する、ワールドカップでランクが低い選手たちの滑走順が、五輪では繰り上がる。すなわち、普段は思いもよらない選手が、有利な滑走順で滑ることができ、上位に飛び込んでくることが少なくないのだ。トリノ五輪の回転で、皆川賢太郎が4位、湯浅直樹が7位に入ったのは、まさに好例である。

そんな競技だが、敢えて幾つかの名前を挙げておきたい。



まずは、回転。今年の日本勢は、トリノのときに比べて圧倒的に状態が悪い。代表枠も2つしか確保できていない。現時点で最も期待できるのは佐々木明ではないかと思うが、今季彼が参戦している欧州杯(ワールドカップの下部大会)でも、10番以内に入れない苦戦が続いている。皆川賢太郎は怪我から復帰し上り調子ではあるものの、五輪で上位を狙うにはまだまだランクが低い。

ただ、バンクーバーの男子回転は、本命不在の混戦模様。過度な期待はできないが、日本勢に全くチャンスがないワケではない。

まず、大本命だったジャンバプティスト・グランジェ(フランス)が、12月のレース中に靭帯断裂で今季絶望。となれば金メダル候補だろうと思われた、イビツァ・コステリッチ(クロアチア)も、彼に続くように半月板損傷の怪我。1月中には復帰できそうだが、優勝候補とは言えなくなった。

現在のところ、ラインフリート・ヘルプスト(オーストリア)が金候補の最右翼。マンフレッド・プランガー(オーストリア)や、シルヴァン・ツルブリッゲン(スイス)も好調だが、それほど安定した実績を持つ選手達ではない。ベンヤミン・ライヒ(オーストリア)ら実績ある選手も含め、メダル争いの情勢は五輪直前まで時々刻々と変わりそうだ。



大回転とスーパー大回転は、そのライヒが間違いなく中心となる。雪面に吸いつくような安定感のある滑りで、私は彼の大ファンなのだ。だが、この2つの種目で台風の目となりそうなのが、今季絶好調のカルロ・ヤンカ(スイス)である。ちょっとハンパじゃない好調さで今季に突入している。複合でも、この2人が中心となることは間違いない。

滑降では、順当にいけば、お馴染み大ベテランのディディエ・キューシュ(スイス)や、ミハエル・バルヒホファー(オーストリア)の名前が挙がるだろう。だが、今回の五輪で私が最も恐れるのは、地元カナダのマニュエル・オズボーン=パラディス。今季はなかなか好調で、アナウンサー泣かせの長い名前が五輪中継で絶叫されるかも知れない。アクセルルント・スヴィンダル(ノルウェー)やテッド・リゲティ(アメリカ)の名前も、挙げておかねばなるまい。



最後に、要注意人物をひとり、挙げておこう。アメリカの人気者、ボディ・ミラーだ。一度代表から離脱した後に復帰した彼だが、このひともまた12月にトレーニング中にバレーボールをしていて足首を怪我、今季は未だまともにレースができていない。

だが、野球の独立リーグでプレーしたことさえあるミラーは、我々の常識が全く通じない異次元の選手だ。2月の五輪に間に合わせてくれば、全種目で脅威の存在になるかも知れない。この男の最新情報からは、全く目が離せない。

こうして名前を挙げてみると、ここ数年トンバ、ジラルデリ、アッコラ…といったアクの強い選手が多かった男子アルペンにしては、寂しい印象を受けるだろう。だからこそ、ミラーには五輪でひと暴れして欲しいとも思うのだが…。
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